侯爵閣下。私たちの白い結婚には妥協や歩み寄りはいっさいないのですね。それでしたら、あなた同様私も好きなようにさせていただきます
「はしたないとおっしゃるのでしたら、侯爵閣下、あなたはどうなのです? 一日たりとも屋敷にいらっしゃらず、日がな一日どこかのレディとすごしていらっしゃるのでしょう? だれかに見られさえしなければ、なにをやってもいいとおっしゃるのですか?」
わたし、どうしたの?
叫び続けながら、さらに驚いた。
「いくら政略結婚でわたしのことが嫌いだからといって、ここまで貶められるとは思いもしませんでした。そんなに嫌いなのでしたら、さっさと放り出されたらいいのです。その方が、おたがいのためです」
わたし、やめなさい。
ほんとうに放り出されたらどうするの?
それに、彼だけが悪いのではない。
わたしも彼を避けているし、逃げている。
そんなわたしが彼だけを責めるのはお門違いだわ。
気がついたら、叫びすぎて肩で息をしていた。
わたし、どうしたの?
叫び続けながら、さらに驚いた。
「いくら政略結婚でわたしのことが嫌いだからといって、ここまで貶められるとは思いもしませんでした。そんなに嫌いなのでしたら、さっさと放り出されたらいいのです。その方が、おたがいのためです」
わたし、やめなさい。
ほんとうに放り出されたらどうするの?
それに、彼だけが悪いのではない。
わたしも彼を避けているし、逃げている。
そんなわたしが彼だけを責めるのはお門違いだわ。
気がついたら、叫びすぎて肩で息をしていた。