婚約破棄されたらエリート御曹司の義弟に娶られました。
誤解を生む言い方するな……!!
明らかに同伴狙ってるキャバ嬢がいたから、その気はないって牽制してただけだよ!
「お偉いさん同士の話し合いだとね、どうしてもそういう場所に行かなきゃいけないことってあるのよ〜」
「あ、大丈夫です。その辺理解してるつもりですし、皇輝のこと信じてるので」
「妃乃……」
「ジュリーさんとのことも別に疑ってたわけじゃないよ」
そう言ってニコッと微笑む妃乃。
ジュリーが目の前にいなきゃ、抱きしめてるんだけどな。
「俺には妃乃だけだから」
「うん、ありがとう」
「アツアツね〜!!いいなぁ…アタシも若い頃、燃えるような恋をしたものよ」
「あっそ」
「ちょっとくらい興味持ちなさいよ」
身内の恋愛事情に興味なんてあるかよ。
つーかマジで帰ってくれ、頼むから。
「そうだわ!アタシが集めた皇輝のベビーからキッズの秘蔵アルバムがあるんだけど、見る〜!?」
「おい……っ」
「え、見たいです…!!」
「おい妃乃!!」
「めっちゃ見たいですっ!!」
妃乃はやたらとキラキラした目でアルバムに釘付けになっている。
「皇輝の子どもの頃見たことなくて!」
「あら〜それならじっくり見てちょうだい♡
小さい王様がいるわよ♡」
「きゃ〜ありがとうございます!」
「俺の話聞けよ!!」