婚約破棄されたらエリート御曹司の義弟に娶られました。


「……うぱおとのコラボは、私が初めて企画から行ったコラボイベントだったんです」

「そうだったんですか!?」

「ええ。グッズとか結構自信あったんですけど、目標売上には到達できなくて…そこからうぱおコラボはできませんでした。

……でも、あなたのように今でも大切にしてくださるファンがいることを知って、救われました」


この時、初めて阿僧さんは笑った。

心から嬉しそうな、どこか安堵したような笑顔だった。

けれど、コホンと咳払いをしてすぐに真顔に戻ってしまう。


「話が逸れてしまいましたが、御社との契約を前向きに検討させていただきます」

「ほ、本当ですか!?」

「はい、あなた方となら一緒にお仕事をしてみたいと思いましたので……」

「あ、ありがとうございます……!!」


皇輝と思わず顔を見合わせ、立ち上がってもう一度深々と頭を下げた。


「ありがとうございます。是非よろしくお願いします」

「よろしくお願いします!!」


よかった…!!
まずは第一関門突破だーー!!


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