婚約破棄されたらエリート御曹司の義弟に娶られました。
* * *
結局バスタブで致してしまい、更にヘロヘロにされた私はソファの上で熱冷まし中。
「妃乃、まだむくれてんのか?」
「……。」
「自分も夢中になってたくせに」
「それにしても限度があるでしょ!!」
「はいはい、悪かったって」
全然感情がこもってない謝罪に、またむすっとしてしまう。
「ほら、飯作ったぞ」
私が動けないお詫びに皇輝が朝ご飯を作ってくれた。
と言っても、時間的には朝昼兼用って感じだけど。
食卓に並ぶのはトースト、スクランブルエッグ、ベーコン、ソーセージにトマト。
そして紅茶。
「わ、これってイングリッシュブレックファーストってやつ?」
「そう。向こうでは大体これだった」
「てか皇輝って料理できるんだね?」
「そこそこな。これでもずっと一人暮らしだったんで」
……私もずっと一人暮らしだったけど、全く料理できませんけどね。
「いただきます!おいし〜」
「だろ?」
「皇輝と暮らし始めてから食生活改善されたのが有難いわ〜」
おかげさまでちょっと太りました。
でも婚約破棄騒ぎからストレスで食欲なくなって痩せたので、体重が元に戻ったんだけど。
「親父が一人暮らし禁止するのもわかるわ。
妃乃ほっといたら死にそうだもんな」
「そこまで酷くないから!」
「これから土日は俺が作ってやるよ」
「え、いいの?」