おともだち
「まずは、自分の家に入れる人って信用出来ないと嫌だなって思っていて、その点会社の人は身元が割れてるのである程度は安心でしょ。それと、やっぱり、身体の関係を持つのだから、キス、出来る人。人柄の良い人。口が堅い人。ちゃんと割り切れる人」
一つ、二つ、と彼女は考えながら指を折った。それって、あんま彼氏とかわらなくね?なるほど。俺はそれに当てはまるってことか。最後の条件以外は承認します。
「いつ終わってもいい。ってのはどうなの? いいの? だめなの? 」
「終わる時は、前もって言って欲しいかな。私も言うけど」
それって、彼氏とかわらなくね?だってよ、恋人同士だって、どっちかが終わらせたいと思ったら、もう無理なんだしな。この子、わかってんかな。セフレとか危ういことを言いながらすごく保守的だ。
決めた。
「おっけー、わかった」
俺は、すっと右手を差し出した。仁科さんはきょとんと俺の手を見つめた。チッ、無駄に可愛いのが腹立たしい。
「右手。出して」
言われるがまま、差し出した彼女の手に自分の手を添え軽く握ると、手を軽く振った。
「契約完了。よろしくね、セフレさん」
「え、ええぇ!? 」
「一先ず、3か月でど? 3か月後にその後の関係について話し合おう。つまり3か月更新」
「え、あ、そっか。関係の継続は話し合って決めたらいいんだね、さすが、宮沢くん」
『さすが』じゃねーよ。腹立つ。ホッとしたのか無邪気に笑う彼女に、うっかりキュンとしてしまって顔を逸らした。
「一つ約束して」
前を向いたまま約束を取り付ける。
「うん。何? 」
「俺と契約中は他のセフレは作らないで」
「はは、大丈夫だよ。私そこまで性欲強くないから」
「はははー」
笑いが乾いてしまった。性欲強くないやつがセフレ作ってんじゃねぇ。けど……俺がセフレにならないと、彼女は他の男にこの提案をするかもしれない……そう思うとムカムカしたものがせり上がって来る。なんせ、仁科さんの条件である『会社の人』で彼女に好意を寄せているのは俺だけではないのだから。
……正規の告白は失敗したけど、早めの告白は功を奏した。と、思う。たぶん……。思った結果じゃなかったけど。
とにかく、3か月後には恋人になってりゃそれでいいだろ?
一つ、二つ、と彼女は考えながら指を折った。それって、あんま彼氏とかわらなくね?なるほど。俺はそれに当てはまるってことか。最後の条件以外は承認します。
「いつ終わってもいい。ってのはどうなの? いいの? だめなの? 」
「終わる時は、前もって言って欲しいかな。私も言うけど」
それって、彼氏とかわらなくね?だってよ、恋人同士だって、どっちかが終わらせたいと思ったら、もう無理なんだしな。この子、わかってんかな。セフレとか危ういことを言いながらすごく保守的だ。
決めた。
「おっけー、わかった」
俺は、すっと右手を差し出した。仁科さんはきょとんと俺の手を見つめた。チッ、無駄に可愛いのが腹立たしい。
「右手。出して」
言われるがまま、差し出した彼女の手に自分の手を添え軽く握ると、手を軽く振った。
「契約完了。よろしくね、セフレさん」
「え、ええぇ!? 」
「一先ず、3か月でど? 3か月後にその後の関係について話し合おう。つまり3か月更新」
「え、あ、そっか。関係の継続は話し合って決めたらいいんだね、さすが、宮沢くん」
『さすが』じゃねーよ。腹立つ。ホッとしたのか無邪気に笑う彼女に、うっかりキュンとしてしまって顔を逸らした。
「一つ約束して」
前を向いたまま約束を取り付ける。
「うん。何? 」
「俺と契約中は他のセフレは作らないで」
「はは、大丈夫だよ。私そこまで性欲強くないから」
「はははー」
笑いが乾いてしまった。性欲強くないやつがセフレ作ってんじゃねぇ。けど……俺がセフレにならないと、彼女は他の男にこの提案をするかもしれない……そう思うとムカムカしたものがせり上がって来る。なんせ、仁科さんの条件である『会社の人』で彼女に好意を寄せているのは俺だけではないのだから。
……正規の告白は失敗したけど、早めの告白は功を奏した。と、思う。たぶん……。思った結果じゃなかったけど。
とにかく、3か月後には恋人になってりゃそれでいいだろ?