ココロノカケラ
変なの。
すっかり涙は乾いて。
あたしは笑ってる。
しかも、初対面の男の人と。
数十分前までは、笑ってるなんて思ってもみなかった。
「じゃー帰るか?」
「…うん」
ちょっと怖いけど。
お父さんにちゃんと話そう。
そして、新しいお義母さんと家族になるんだ。
そう決心して立ち上がった時、
きゅるるるるる…
おっきいお腹の音。
「ぶはっ」
「やだぁ…」
あたしは真っ赤。
だって何にも食べてなかったんだもん。
恥ずかしい…