私の彼は御主人様
『ここに居ります』


見ると傷だらけのケルベロスが頭を下げていた。


『大分やられたな? ハンターか? 何人がかりだ? 』


『100人程でしょうか?
振り払うのに手間取りましてノワール様、律様をお助け出来ませんでした。申し訳ありません』


『流石の地獄の番犬でも100人は無理だ…気にするな』


『魔王の犬にまで手を出すとは…それほどルージュは危険なのか? 』


ルシルが厳しい顔で言った。


『ああ。まさか封印が解けるとは…ケルベロス、この者達を運べ。律と銃使いはルシルの家でいいな?』


ルシルが頷く。


そして公園に再び静寂が戻った。




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