私の彼は御主人様
『うーんと…いいよ』


途端にノワールがあたしの首筋からがばっ、と顔を上げた。


『はぁ?! なんだその軽さはっ! 僕は三日間眠れないくらい悩んで、今だっていっぱいいっぱいだったんだぞっ! だから』


『ん? 』


『こんな風にしたのに…断られても軽く流せるように』


『ん、とね。ヴァンパイアだって人間だって変わんないよ…そんなに。ノワールはあたしの血を吸って、あたしはノワールのを吸うんだよね? 誰にも迷惑掛けないし、いいんじゃない? 』


『くくっ…参った』


ノワールが声を出さずに笑う。


なんか変な事言ったかな?




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