星空の下で
更衣室で着替える。
すると友達が言った。
「あれ、航。
お前、参加すんの?」
隼人だった。
「…あぁ。
絶対参加だとよ。」
「でもお前、傷…。」
「今度の体育教師は、
人をいじめるのが
趣味らしいな。
いいさ、
見せてやるよ。」
やけくそだった。
制服を脱ぎ、
上半身裸になる。
背中の大部分に刻まれた、
長い長い大きな傷。
4年も経つと、
さすがに
痛みは無いが
雨の日にはうずく時がある。
やっかいなものを
犯人様は残してくれたものだ。
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