星空の下で
千洋は華恋がいじめを
受けていることに
気付かなかった。
華恋が言わなかったのは
もとより、千洋もその頃
入退院を繰り返していた為、
学校にいれる時間が
限られていた。
相変わらずクラスも別で、
離れていた時間が多すぎた。
華恋は千洋に
一切の泣き言を言わず、
耐えていた。
「だって、
病気と闘うほうが絶対に辛いよ。
それに比べたら
あたしが我慢すれば済むんだもん。
自分で何とかしなきゃ、
って思った。」
「なるほどね。」
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