チカ先輩のお気に入り。
お昼を食べ終えて三人で喋っていると元気な声が私の名前を呼んだ。
「おっ、伊緒の登場じゃーん」
「可哀想な雪桜」
「面白がってるじゃん」
哀れな目で私を見る二人に、私も変な目で返す。
「職員室行こー」
「……なんで私まで」
「三倉ちゃんが快く受け入れてくれたからさあ」
「いや、全く快くはない」
ニコニコ笑顔で私の前に立つ伊緒くんに、重たい身体を動かして席を立つ。
……正直めんどくさいが、言っちゃったもんは仕方ないから。
「じゃ、ちょっと行ってくるね」
「うん、行ってらっしゃーい」
そう告げると、二人は優雅に手を降っていて。
悔しい気持ちになりながらも伊緒くんと職員室に向かった。
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「おっ、三好と三倉」
「どうも」
「返却されたノートとかがあってな。結構重いかもしれないぞ」