チカ先輩のお気に入り。



本当に学年トップなんだ……と改めて実感する。


「まあまだ範囲は終わってないけど、いい調子なんじゃない?」

「ありがとうございます……!」


褒めて貰えてつい嬉しくなる。
私、このままなら赤点回避どころか高得点いけちゃうんじゃない……っ!?
やる気に満ち溢れてそんな妄想までしてしまう。


「でももうこんな時間だね」

「え……っ、もう五時半!?」

「今日はここまでにしようか。明日またやろう」


気づいたら時間さえも忘れていたらしく。
時期的にはまだ明るい時間だけど、電車の時間もあるしもう帰った方がいい。
チカ先輩の意見に賛成して、荷物をまとめた。



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あれから二日三日と経ち、毎日のように勉強していて。
その間もチカ先輩はずっと私の勉強を見てくれている。




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