チカ先輩のお気に入り。
……ドキドキ、とうるさく速い心臓が飛び出てしまいそうで。
チラリと隣のチカ先輩を見上げると、顔色が明るくスッキリしたような感じがする。
じっと見ていると、私の視線に気づき目が合って。
「もしかして惚れちゃった?」
「え……っ!?違います……っ!」
「あれ、残念」
「……っ」
楽しそうにニコニコ笑うチカ先輩に、かああっと顔に熱がたまる。
なんだか、今日のチカ先輩は変だ。
でも……嫌じゃないなんて。
……今日の私も、なんだか変なのかもしれない。