チカ先輩のお気に入り。
誰よこの女
「…はぁ……」
あれから何日か休んで熱も下がり。
学校に復帰する日の朝、ベッドから起き上がりため息をつく。
「雪桜ー!起きなさーい!」
「……はーい」
一階からお母さんの声がして、返事をする。
……正直、何日も学校休んでると学校行くの面倒くさくなるものだ。
大きく身体を伸ばしたあと、部屋を出て一階に降りる。
「おはよう」
「おはよう、朝ご飯できてるから」
お母さんが私に声をかけると、そこには珍しくお父さんもいて。
お父さんは、朝早くに仕事に行っているから会うのは夜ぐらい。
「お父さん、仕事は?」
「今日は休み」
「そうなんだ……いいなあ」
「頑張って行ってきなさい」
羨ましく思いながらも、席について「いただきます」と言う。
……こないだ、チカ先輩に迷惑かけちゃったよね。
熱が出た日のことを思い出してはそう考える。