チカ先輩のお気に入り。




どういうこと……?
まやちゃんの言葉に照れながらも頷いたら、そうじゃないと否定されて。
でも、その意味がよく分からない。

すると、近くから元気な声が聞こえてきた。


「……あれ、三倉ちゃん……!」

「…あ、伊緒くん」

「久しぶりじゃん、風邪大丈夫?」

「めっちゃ元気」


私の後ろの席に座った伊緒くんに、笑いながら答える。


「はぁ……伊緒っていっつもタイミング悪く邪魔してくるよね」

「は?それ俺が悪いの?いいじゃん俺も混ぜてよ」

「恋バナだけど」

「え!?俺も混ぜろ!!」


花菜ちゃんと伊緒くんって……めっちゃ息ぴったりだよなあ。
恋バナだと言った花菜ちゃんの言葉に目を輝かせる伊緒くん。

……私からしたら混ざらないでほしい……。


目の前の三人の勢いに、朝からため息しか出なかった。




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