チカ先輩のお気に入り。



……気のせい?

不思議そうに私を見るチカ先輩に視線を戻す。
……誰かに、見られていたような。

でもチカ先輩は気にしてなさそう。


「大丈夫?」

「…はい、大丈夫です!」

「そっか、よかった」


……うん、やっぱり気のせいみたい。
病み上がりだから感覚がおかしくなってるのかな。

それからはさっきの違和感はなくて。
2人並んで話しながら駅まで向かった。



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「じゃあさようなら」

「うん、また明日ね」

「はい、また明日」


最寄り駅に着いてチカ先輩に挨拶をすると、いつもの様に笑って手を振ってくれる。
そんな姿にキュンとしながらも、電車を降りる。

階段を降りて人混みに流されながら改札を出る。
家に向かうために右に曲がってため息をつく。

……家まで歩くの面倒くさいなあ。



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