チカ先輩のお気に入り。




……そしてなにより、スタイルが良い。
背が高く私は今見下ろされていて、なにもかもがスラッとして細い。
なのにこの人……胸が大きい。大人の色気がすごい。
こういうところ見るのは失礼かもしれないけど、でも目に入っちゃうんだもん。

隣に並ぶのが嫌になるほど、可愛らしい人。


なぜか緊張してごくりと息を飲む。
……なんで、こんな人が私に声を?


「あ、の……」

「……ふーん」

「……えっと?」

「…なによ、別に可愛くないじゃない」

「……は?」


私をじっくり見てもらした言葉。
その言葉がグサリと素直にささって間抜けな声が出てしまう。

……まって、この人今なんて言った?
……っ、なんって失礼な……っ!!


「あんたみたいなのがなんで知佳といるわけ?」

「……」

「釣り合ってないでしょ」

「……っ」


容赦なく口から出された最後の一言が、私の胸にずしりと乗って。



< 200 / 303 >

この作品をシェア

pagetop