チカ先輩のお気に入り。




私の気持ちに共感しながら私が言いたいことを代弁してくれる。


「……それで、しばらく離れたいってことねぇ……」

「うん……結構、メンタルやられてて」

「そうだろうね……でもきっと知佳先輩は離れても追いかけてくるよ」

「……そう、なのかな」

「雪桜がやりたいようにやりな。うちらは雪桜の選択を全力でフォローするから」


私を安心させるように笑った二人の言葉が胸に響く。
……本当に大好きだなこの二人。二人がいれば大丈夫な気がしてきた。


「…っありがとう」


嬉しくて、胸がいっぱいになって自然と笑顔でそう言った。



────────────────



その日の四時間目始まる前の休み時間。
四時間目は移動教室なので教材をまとめて三人で教室を出る。

三人で話しながら階段を登ると、

……っ。



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