チカ先輩のお気に入り。
すると、有紗さんの顔がどんどん怖くなっていくのが見えて。
……あ。
あれ?まって、私、今勢いつけていろんなこと言わなかった……?
もしかして、やばい?これやばい?
「な、なんなのあんた……!この性悪女……!あんたみたいな性格悪い女、知佳だって嫌に決まって……っ!!」
その瞬間、有紗さんの右手が振り上げられて。
反射的にギュッと目を瞑る。
……叩かれる……っ!
「……いい加減にしろよ」
でもその手は、あっさりとチカ先輩に取られてしまっていて。
さっきよりも低く怖い口調のチカ先輩に、有紗さんもビクッとした。
「俺今すげえ怒ってんだよね。これ以上雪桜のこと傷つけたら、容赦しない」
「え……っ、知佳、」
「残念だけど、俺はお前に魅力なんて一ミリも感じないし、興味もない。雪桜との時間邪魔するな」