チカ先輩のお気に入り。
好きだよ先輩
「ほら、ここだよ」
ほ、ほんとに駅から近い……秒で行ける……。
あれからびしょびしょのまま電車に乗って、いつもよりも二駅先で降りた。
改札を出て雨の中歩くとすぐ、チカ先輩が建物を指さして。
そ、それにここ……っ。
「で、でか……」
タワーマンションじゃないですか……っ!!?
目の前の建物に驚いてちゃんと喋れない。
こんな……お金持ちが住みそうなところに……。
すると、チカ先輩はカードキーを出してマンションのロックを解除していて。
「おいで、早く入ろう」
私の手を引いて中に入るチカ先輩。
こんな高いマンションとか聞いてない……っ!!
雨に濡れたことなんてどうでも良くて、緊張で埋め尽くされる。
エレベーターに乗ったチカ先輩のあとにつき、そのまま上まで上がるととんでもない数字が見えて。
なんでこんな高いとこに住んでるの……!?ほぼ最上階でしょこれ!!