チカ先輩のお気に入り。




少し顔を隠してそう言ったチカ先輩に理解できなくなる。
私の言葉に、確かにそうだよねと言ってソファを立ったチカ先輩。


「はい、髪乾かしな」

「ありがとうございます」

「じゃあ、俺も入ってくるね」


するとドライヤーを持ってきてくれて。
リビングのコンセントにさして渡してくれる。

そのままチカ先輩はお風呂場に行ってしまったので、ソファに座って髪を乾かすことにした。


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そのまま髪を乾かしていると、思ったよりも早く洗面所のドアが開いて。
ドライヤーを消して、バッと視線を向けると。


「……っ!?」


濡れた髪のままのお風呂上がりのチカ先輩に心臓が爆発しそうになる。

だって、だって……っ!!これ、ノーセットだよ……!?
いつもはセンターに分けられた髪も、今は降りていて。
少し、幼くなったというか、濡れているから色っぽすぎるというか。



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