チカ先輩のお気に入り。
「あ、あの…っ、私、知佳先輩となら、キスしたい、です」
「……」
顔真っ赤なのはわかってるけど。
ちゃんと目を見て自分の気持ちを伝える。
それに驚いたような顔をしたチカ先輩は、すぐに表情と雰囲気が変わって。
……っ。
色っぽくて、獲物を捉えたような目で私を見てきた。
それに、男の人だと実感する。
「…俺、理性には自信あったんだけどなあ……そんなことなかったみたいだね」
「……っへ」
「キスしていいって言ったのは雪桜だから。どうなっても知らないよ、俺多分止まれない」
「…っちょ……っんん」
そう言うとすぐに距離を詰めてきて唇が重なる。
慣れない感覚に、チカ先輩に身を任せるしかなくて。
さっきとは違うキスに、何も考えられなくなる。
「…っ、ふ、ぁ」
そのままどんどん後ろに身体が倒れて。
ソファに押し倒された状態になった。