チカ先輩のお気に入り。



「……ははっ、面白いなあ」

「……黙りません?」


お口チャックしよう。周りの人にこんな会話聞かれたら恥ずかしくてもう電車乗れないわ。

もういいや……髪結ぶのは学校着いてからにしよう……。

はあ、と息を吐いて窓の外を見た。



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「「雪桜!!!」」


学校に着いて教室に入ると、いつもは駆け寄ってこない二人が私の元に大声を出して駆け寄ってきた。

あっという間に私の両腕を挟むように掴んだまやちゃんと花菜ちゃんはグイグイと席まで引っ張っていく。


「昨日は!!」

「どうだった!?」

「……声のボリューム落としてくれないかな」


私を席に座らせると、キラキラとした目で叫んでくる二人。
……やめてよ……聞こえちゃうじゃん。


「昨日何があったの……」

「教えて雪桜様……」

「声ちっさ」



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