チカ先輩のお気に入り。

慣れないよ

あの後そのまま直で教室に戻ると、まやちゃんと花菜ちゃんの元に伊緒くんもいて。


「あ！雪桜！！！！」

「ねえ！！なにどういうこと！！」



私を見るなり大きい声を出してきて。


「なにが……？」

「伊緒から聞いたの！！連れ去られたって！！」

「ちょ、伊緒くん……！！」

「ごめん三倉ちゃん！この二人に全部聞いちゃった」


伊緒くん、さっきのこと喋ったな！？と思って見ると、伊緒くんは両手を合わせて謝ってきた。
全部聞いたってことは……チカ先輩との関係だよね。


「ってか、さっきなにがあったの？」

「……っ！」

「は……？なんか顔真っ赤なんだけど」


さっきのことを聞かれパッと頭に浮かんだのは私を押し倒すチカ先輩の表情。
なんてことを思い出してるの……！とも思いながら顔が赤くなってしまう。


「なに！？え、教えて！！」

「む、無理……！絶対無理！！」