チカ先輩のお気に入り。




話せるわけないでしょ……っ!!
そんな私を見てニヤニヤした顔をするまやちゃんと花菜ちゃん。


「チカ先輩もやるねえ〜」

「さすがだわお色気王子」

「う、うるさいってば!!」


なによ、もう……っ!!
これだから二人には言いたくないのに!!これはもう伊緒くんのせいだ!
そう思って伊緒くんを見ると、伊緒くんも私を見てニコニコしていた。


「まさか、三倉ちゃんがあの有名な先輩と、ねえ〜」

「ち、違うって!」

「うんうん、いいと思うよ。頑張って」

「ムカつく……っ」


何その顔……っ。なんで微笑ましそうに見てくるの。
地獄だこの空間。私の味方はいないのか。


「ジュース奢ってあげないからね!」

「すみませんでした」

「よし……」


さっきの勝負のジュースを買ってくるのを忘れてしまったから。



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