チカ先輩のお気に入り。
守ってくれたの?
次の日の朝。
またチカ先輩と電車で会ったのでそのまま学校まで一緒に来た。
玄関で別れて、教室へと向かう。
「おはよう雪桜」
「おはよ〜」
まやちゃんと花菜ちゃんに声をかけて席に座る。
「また知佳先輩と来たの?」
「うん」
「そっか……いいねえ」
「最近ずっと同じこと言ってるよね」
最近何回もした会話だ。
なのに、なんでそんな楽しそうにニヤニヤしてるんだ。
「昨日女の先輩達と会ったんでしょ?朝何も無かった?」
「大丈夫だった」
「それならいいけど……気をつけなよ」
昨日の話を知っている二人は、私のことを心配してくれていたみたいで。
朝はなにもなかったからよかったけど……。
昨日のあの視線。思い出すだけでゾクッとする。
「まあもしカツアゲされても雪桜は強そうだけど」
「カツアゲって……」
「何かあったら絶対言いなよ」