偶然?必然?運命です!
母も厳しい表情。
え?
あれが野犬じゃなかったらなんだと?
「野犬……だったけど」
野犬にしか見えなかったけど。
父?
父を見ると何かを考えている様子。
そして口を開いたかと思うと謝られた。
「そうか。すまなかったな、一人で行かせて。怖かっただろう」
「!!??」
なんだ!?なんだ!?
いつもならそんなことぐらいじゃ謝らないのに。
大きな手に頭を撫でられるも……二人の表情に軽口は叩けず。
「良いよ。怪我もなかったし。でもGパンは買ってね」
そう言うと
「わかった」
すぐに返事が返ってくる。
「やった!!」
お小遣いで買おうと思ってたけど、ラッキー!!
喜ぶも、両親の表情は厳しいまま。
「「……」」
「……お風呂に入るね」
居心地の悪さを感じながら、私はお風呂に向かった。
「あなた……」
「玖遠ももうすぐ十六歳だったな」
「ええ……」
「あ?う?」
両親がシリアス
璃遠が戸惑っている中
私は……
岸井さんのTシャツを脱いで、洗うべきかそのまま取っておくべきか真剣に悩んでいた。
だって洗ったら匂いが消えてしまうっ!!
って私、変態!?
変態でもいいっ、どっち!?