偶然?必然?運命です!
「誰って顔をしてるね。俺の名前は中野修一。よろしくー」
笑顔で手を差し出される。
こっ、これは握り返すべき?
なるべくなら関わりたくないんだけど……
いや、助けてもらった手前仕方な
「オイ、大丈夫か?」
覚悟を決めた瞬間、岸井くんが話しかけてきておもわず差し出した手を引っ込めてしまう。
「大丈夫だよ、助けてもらったから」
「そうか」
心配してくれたんだよね、嬉しいな。
笑ってそう言うと
少しホッとしたような表情で頷いた岸井くんは睨むように納谷さんを見る。
私は中野くんを。
なかなか取られない手は引っ込められていた。
ホッ。
もう一度、中野くんに頭を下げて岸井くんの側に行く。
そしてこれまたホッとする。
岸井くんの柔軟剤の優しい香りに、気配に。
「あれだけ派手にぶつかっておいて謝りもしないのか?」
「それは……」
グッと悔しそうに唇を噛む納谷さん。
そういえば納谷さん、岸井くんのこと希虎って呼んでなかった!?
そそそそそそういう仲なの!?
ままままままさか付き合って……っ
「納谷」
あっ違うみたい。
ビビビッビックリした。
でも私もいつか呼びたいなぁ。
そして呼ばれたいなぁ。
“希虎くん”
“玖遠”
キャーーッ。
「もういい!!」
納谷さんがプンプンと肩をいからせて私達に背を向けて帰って行く。
結局、謝らなかったな。
「悪い」
「どうして岸井くんが謝るの?」
「なんとなく」
「フフッ。じゃあ一緒に帰ってくれたら許してあげるよ」
納谷さんの代わりに岸井くんが謝るのは嫌だった。
笑ってそう提案すると
「行くか」
カバンを持った岸井くんが歩き出す。
一緒に帰ってくれるんだ!!
ヤッター!!
納谷さんにムカつきつつその倍、感謝する私なのであった。
笑顔で手を差し出される。
こっ、これは握り返すべき?
なるべくなら関わりたくないんだけど……
いや、助けてもらった手前仕方な
「オイ、大丈夫か?」
覚悟を決めた瞬間、岸井くんが話しかけてきておもわず差し出した手を引っ込めてしまう。
「大丈夫だよ、助けてもらったから」
「そうか」
心配してくれたんだよね、嬉しいな。
笑ってそう言うと
少しホッとしたような表情で頷いた岸井くんは睨むように納谷さんを見る。
私は中野くんを。
なかなか取られない手は引っ込められていた。
ホッ。
もう一度、中野くんに頭を下げて岸井くんの側に行く。
そしてこれまたホッとする。
岸井くんの柔軟剤の優しい香りに、気配に。
「あれだけ派手にぶつかっておいて謝りもしないのか?」
「それは……」
グッと悔しそうに唇を噛む納谷さん。
そういえば納谷さん、岸井くんのこと希虎って呼んでなかった!?
そそそそそそういう仲なの!?
ままままままさか付き合って……っ
「納谷」
あっ違うみたい。
ビビビッビックリした。
でも私もいつか呼びたいなぁ。
そして呼ばれたいなぁ。
“希虎くん”
“玖遠”
キャーーッ。
「もういい!!」
納谷さんがプンプンと肩をいからせて私達に背を向けて帰って行く。
結局、謝らなかったな。
「悪い」
「どうして岸井くんが謝るの?」
「なんとなく」
「フフッ。じゃあ一緒に帰ってくれたら許してあげるよ」
納谷さんの代わりに岸井くんが謝るのは嫌だった。
笑ってそう提案すると
「行くか」
カバンを持った岸井くんが歩き出す。
一緒に帰ってくれるんだ!!
ヤッター!!
納谷さんにムカつきつつその倍、感謝する私なのであった。