偶然?必然?運命です!
「そ……そうだ!!プレゼント交換でもする!?」



「は?」



「誕生日も近いことだしっ」



って、私ってば何を口走って……っ。


これじゃあプレゼントをくれって言ってるよね!?


なんて図々しいんだ……。



「俺とお前が?」



「うん……ってごめん。さっきの発言は忘れ」



「金ないから大したものは買えないけど、それで良いなら」



「……え!?」



走りながらギュンッと岸井くんを見る。



聞き間違い!?


今、なんて!?



「……なんだよ?」



ムスッとした顔で聞いてくるけど



「良いの!?」



「自分から言っといてなんだよ」



「いや、あの……断られるとばかり」



「……友達、だからな」



ズッキューン!!


友達になった過去の自分、GJ!!



「さっきも言ったけど、大したものは買えねぇぞ?」



「良いよっ。良いよっ。岸井くんからだったらなんだって嬉しいよ!!」



嬉しくて満面の笑みで言うと



「……そうかよ」



そっぽを向かれた。



でも耳が真っ赤だ。



わぁあっ。



「ありがとう!!」



「まだ何もやってねぇよ」



「本当だ!!でも嬉しいから、ありが」



……え?



突然、視界が歪む。



そして……



目の前に“あの”森が出現したーー。



何!?


どういう



「月城!!」



「!?」



意識が引き戻される感覚。



もちろん森などあるはずもなく。



焦ったような表情の岸井くんが居た。
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