叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する

 誰に聞いたのよ、まさか運転手さんじゃないでしょうね?

 「誰に聞いたんです?」

 「腐れ縁の親友が何人かいる。そいつらにこの間飲んだとき聞いた」

 「さぞかし驚かれたでしょ。女性と出かけるのにいいところとか聞いたんでしょ?」

 むっとしたのか、しばらく返事がない。

 「……玖生さん?」

 「だが、いい。せっかくお前と出かけるんだから、俺はお前に喜んで欲しいからな」

 「あの、ただの友達なんですから、気を遣ってもらわなくてもいいです。相談されたお友達は勘違いしてるかもしれない」

 「確かに相談したら驚かれた。それで聞かれたから、お前とのいきさつを説明した」

 「ええ?!お友達はなんて?」
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