叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する
 
 大奥様は祖母にも挨拶した。
 
 「家元もわざわざご足労ありがとうございます」

 「……いいえ。そちらが?」

 落ち着いたオーラを纏った背の高い目元がすっきりした美男子。一歩近づいた。

 「初めまして。祖母がいつもお世話になっております。清家玖生(せいけくりゅう)と申します」

 おばあちゃんと私に綺麗に頭を下げる。
 私は驚いて固まってしまった。想像以上に大人っぽいというか、年齢相応?落ち着いた感じの人だ。声も低いから余計かもしれない。

 「ほら、由花」

 祖母が背中を叩く。我に返って、挨拶した。
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