叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する
私は思い至って、真っ赤になった。もしや、相談相手って。
「ああ、心当たりがあるようだね?水族館はどうだったかな?」
「……はい、楽しかったです」
彼はニヤリと笑った。
「あの玖生がねえ……いくら、俺たちが女の子を紹介しても見向きもしなかったのに、急に気になる子が出来たからどこに連れて行ったら喜ぶか相談に乗ってくれと言うんだよ。いやあ、驚いた。しかも、フラれて友達になったと言うし……」
恥ずかしすぎる。もう、玖生さん。どうしてくれるのよ……。
「ごめん、そんな顔させたいわけじゃない。でもあいつは免疫がないからさ、変な女性に捕まったんじゃないかと心配でね。大奥様のお膳立てというのも少し心配で、あいつのいないうちに俺が一度君に会いたかったんだ」
「お気持ちはわかります。私が中田さんの立場でも同じ事をすると思います」