叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する

 「ああ……由花」

 「おばあちゃん、びっくりしたよ、うう、うう……」

 私は病室でおばあちゃんの布団にすがりついて泣いてしまった。
 おばあちゃんはそおっと私の手を触ってくれた。

 「心配かけてごめんね。私も歳だわね。気をつけないと……由花、仕事大丈夫だった?」

 「うん」

 ノックの音がして、玖生さんが入ってきた。

 「織原さん。お加減はいかがですか?」

 「……あら、どうして?」

 「玖生さんもパーティーに招待されていたのでいらしてたの。病院からの電話を受けたとき一緒にいて、ここまでついてきてくれて……私取り乱してしまって……色々助けてもらったの」
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