叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する

 「……だが俺は食べたい」

 私は真顔で言う彼に驚いて、恥ずかしくなってしまった。

 「……おい、何真っ赤になってんだよ、それこそ子供じゃあるまいし」

 「知りません、玖生さんはやっぱり悪い子だからふざけてばかり。花丸帳消しにします」

 「ああ、悪い子で結構。それなら食べていいんだろ?」

 「もう!」

 顔を見合わせ、吹き出して笑い出した。

 話している間に運転手さんが一旦ツインスターホテルに戻り、荷物を持ってきてくれた。玖生さんも乗せてそのまま自宅へ送ってくれた。
< 144 / 280 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop