叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する
「そうだな。それもわかっている。俺はもうすぐアメリカへ行く。しばらく帰れないだろう」
「それも聞いたわ」
玖生は由花のことをじっと見つめた。そして深く息を吐き、ゆっくり口にした。
「由花、結婚前提で付き合ってくれ」
「ええ……でも結婚を少しだけ待ってくれる?」
「ああ。もちろんだ……やっとお前の気持ちが手に入った。いくらでも待つよ」
「あなたを信じてるから告白したの。でも、結婚を待たせることはできないとわかっているつもりよ。だから覚悟はしている。清家のおじいさまが許して下さらなかったら……夢を実現させるために私のこと捨てても……」
「俺を信じてるといった先から何を言おうとしている?」
由花は頭を振った。