叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する
「もちろんだ。すぐに撤回した。だが、彼女を使った理由は当初五十嵐流の家元には個人的理由と言ってしまったのが憶測を呼んだようだ。だが、事実を話すのも彼女のためにならない。適当にごまかしたが、すでに遅かったようだ。本当にすまない」
鷹也は頭を下げた。
「わかった。由花はそのことを知っているのか?」
「どうだろう……お前に何も言ってなかったか?」
「彼女は俺が大事な時期だとわかっているから何も言わないだろう」
「悪いな、玖生。こんなことになるとは思わなかったんだ」
「いや、お前のせいじゃないだろ。その五十嵐流とやらをまた使っているんだろう?」
「ああ」
「そこのやつが次に花を活けにくるのはいつだ?」