叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する
玖生はため息をついた。
「私の周りは年上ばかりです。私に任せるということは、若い者を私が抜擢して改革をするということもわかっているのでしょうか」
「そうだな。本来ならお父上の同僚が多いはず。だが、総帥に従ってきたご老人らも結構そのままだ。代変わりが遅れているのは確かだな」
「……」
玖生は黙っている。
「君のいいようにすればいい。取引先は私がまとめよう。君は財閥内をまとめるんだな。同年代の従兄弟らをうまく使えばいい」
「はい。よろしくお願いします」
何も言わずお互いコーヒーを飲みながら、腹を探り合っていた。