叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する

 「うちの全国の花の仕事を君に頼むつもりだ。前一度話しただろ?そのことを襲名披露の際に発表出来るといいんだが……」

 「それは……結婚してからの話よね?今は無理でしょ」

 「先に正式に婚約しよう、由花」

 「玖生さん……」

 「そうさせてくれないか。一年以内には籍をいれるということではダメか?」

 「ううん。大丈夫よ。でも相手が私で総帥は許して下さるの?」

 後ろで玖生様と呼ぶ声がする。

 「すまない、時間がない。例の件は鷹也にメールしておくから。また連絡する」

 「わかったわ。気をつけてね」

 そう言うと、電話が切れた。
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