叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する

 「華道の発表会が近い繁忙期だけ週三日にさせて下さい。あとエントランスの花を飾り終われば、それ以降普通に受付に入れると思います」

 「いや。花が終わったら帰ってもらっていい。その日は花を活けるだけで勤務にしよう。それも立派な仕事だからな」

 「ホントですか?助かります。ありがとうございます」

 「……君は素直なのか、毒舌なのかわからんな」

 「素直なんです。素直だから思ってることを全部口にして後悔するんですよ」

 「それなら、俺も素直ってことだな」

 「ちょっと違います、それ……」

 「何が?同じだろうが……」

 「そのうち、教えて上げます。そういう約束ですものね。仕事をもらった代わりにあなたの毒舌や女性嫌いを少しでも治す」
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