叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する
由花の過去
「おい、ちゃんと働いているか?」
働き出してから、玖生さんはエントランスを通るたびに色々といちゃもんをつけてくる。しかも、彼はここの最高権力者。私は敬うしかない。本当に頭にくる。
「ええ。清家財閥や玖生さんのために、笑顔でお客様に応対しております」
「ふーん。どんな笑顔?」
須藤さんが私達を見てびっくりしてる。そりゃそうだよ。やりたくないけど、ぎこちなく笑う。
また、お腹を押さえて笑ってる。むかつく。
「それ笑顔?目の周りがひくついていたけどね。もっと柔らかい自然な笑顔を頼むよ。何しろ、受付は会社の顔だからな、しっかり頼むよ、織原さん」