叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する

 「ありがとう。そうさせてもらいますよ」

 そう言って、あんみつを嬉しそうに冷蔵庫に入れて、寝室へ下がっていった。

 私は花材を確認した後、玖生さんにメールしてお礼を言った。祖母がお土産をとても喜んでいたことを話した。
 すると、急に電話がなりだした。びっくりして見ると、彼からだ。

 「はい、どうしたんですか?」

 「ああ。お疲れ」

 「ふふふ。会社じゃないんだから、お疲れじゃないでしょ」

 「……まあ、いい。次の約束をしたい」

 何なの、その言い方。本当に行間がないのよねえ。どうやったら出来るようになるかしら?

 「次の約束って何の約束ですか?」
 
 「男友達なら飲みだな。女友達って何がしたいんだ?」

 私はおかしくて笑い出してしまった。
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