冷淡男子の上條君は全振り初カノにご執心
2大人気イケメンを前にしても顔色1つ変えない私、小森 まどか。
何事にも全力投球で常に好奇心旺盛。
前向きで明るい性格で、学級委員を買って出るほどのお人好し。
身長163センチ、42キロのすらりとした体型でサラサラストレートのロングヘア。
大人っぽい見た目で、密かに男子生徒に人気がある(本人無自覚)……らしい。
そんなまどかの親友の長瀬 和香。
身長150センチ、体重38キロで、小っちゃくてふわっふわで超絶美少女。
男子生徒のアイドル的存在でめちゃくちゃモテるが、イケオジ俳優を絶賛推し活中。
男子高生には興味一切なし。
推しの情報を集めるスキルはリアル生活でも活かされ、2大イケメンのみならず、先生の情報にも詳しい情報通。
「優愛ちゃん、茅那ちゃん、おはよ~」
「あっ、おはよぅ~」
「朝陽くんっ、おはよ~」
群がる女子にキラキラな王子スマイルで愛想を振りまく朝陽。
そんな朝陽の笑顔に完全にメロメロの女子をじーっと見据えるまどか。
そんな女子越しに廉と視線がバチっと交わった。
「邪魔、どけ、失せろ」
廉は取り囲むように群がる女子に容赦なく吐き捨てる。
「行くぞ、朝陽」
まどかからふいっと視線を逸らした廉は、無表情で教室へとその場を後にした。
上條達が立ち止まっていたのは、『小森』と書かれた上靴がある下駄箱の前だった。