運命の恋を、君と…
俊英が仕事終わりに、駅へ向かうと蓮花が既に待っていた。

「……/////」
(ヤバ…////ほんと、可愛すぎだろ?)

駅前に立って待っている、蓮花。
その姿が、とにかく美しい。

俊英の父親に会うために、フォーマルな服装で髪の毛も少し巻いている。

俊英は、思わず見惚れていた。


大きな声で言いたい━━━━━━

そこにいる美人は“俺の女”だと。


「蓮━━━━━」

「お姉さん、チョー可愛いねー!」

「え?」

「ほんと、美人~」
「可愛すぎて、ヤバくね?(笑)」
俊英が声をかける寸前に、ナンパされる蓮花。

(は?
なんだよ、こいつ等!)

「お前等!
俺の蓮花に何を━━━━━」

「━━━━すみません!
私“婚約者”を待ってるので!!」

俊英の声を混じって、蓮花がはっきりとした口調で言い放った。
そして、男達を睨み付けていた。

「は?」
「なんだよ、この女」
「なんか、しらけたー」

男達が、めんどくさそうに去っていく。
そして蓮花は、ホッとしたように息を吐いた。

「━━━━━蓮花!!」
名前を呼んで俊英が駆けつけると、蓮花が嬉しそうに笑った。

そして俊英のジャケットをキュッと握った。
心なしか、その手は震えていた。

(本当は怖かったんだろうな)
ゆっくり頭を撫でると、蓮花が俊英を見上げ「俊英、お疲れ様!」と言った。

「蓮花も!」

「どうかな?
服装とか、変じゃない?」

一度離れ、全身を見せる蓮花。
俊英は微笑み、蓮花の腰を抱くように包み込んだ。

「スッゲー、綺麗/////
惚れ直した!」

「ほんと?/////」

「あぁ/////
親父に会わさずに、連れ去りたいくらい……!
んで、抱きてぇー!」

「もう!(笑)」


自然と、指を絡め合って手を繋ぐ。

「あ、蓮花」
「ん?」

「親父に会う前に、行きたいとこあんだけどいい?」
「うん!」

俊英が連れてきた所は、ジュエリーショップだった。
「え?俊英?」

「プロポーズは、ちゃんと改めてする。
でも“蓮花は俺の”って形が欲しくて……!」

事前に注文していたらしく、店員から受け取った指輪を蓮花の左手の薬指にはめた。

「よし!ぴったりだ!」

「綺麗…/////
ありがとう、嬉しい!幸せ!!
でも、指のサイズよくわかったね」

「一心に頼んで、須野原さんに聞いてもらった」
「御子に?
あ、そういえば……聞かれたかも?」

「俺にも、はめて?」
俊英に言われ、蓮花は頷いてゆっくりはめた。
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