運命の恋を、君と…
次の日。

二人とも仕事が休みのため、朝はゆっくりしていた。
俊英の作ったカレーをブランチとして食べ、今はソファで映画を見ながらゆっくりしていた。

「蓮花。天気良いし、どっか行かね?」
「うーん…
今日は、お家でゆっくりしてたいな!」

俊英へのプレゼントが届くかもしれない。
そのため、蓮花は引き留めていた。

「そう?
じゃあさ。
ゆっくりっつうことは、エッチなことしても良いってことだよな?」
俊英が、蓮花の太ももを触る。

「は?ダメ!」
その俊英の手を、パチンと叩く。

「いってぇな!
いいじゃんか!」

「良くないの!」

「なんだよ、ケチだな!」

「はい?こうゆうの、ケチって言わないよ?」

そこに、俊英のスマホが震えた。
「ん?あ、後輩からだ!
━━━━━もしもし?え?資料?
持ってねぇよ!
主任に渡したぞ!
━━━あぁ、あぁ。
━━━ちょっと、待てよ」

スマホを持ったまま、部屋に行く俊英。

お休みの日まで忙しそうだなぁーと、ボーッと考えていると、今度は家の呼び鈴が鳴り響いた。

「あ!プレゼントかも?」
インターフォンに向かう。

「あ……」
あの配達員だ。
「は、はい…」

「◯◯急便です!
蓮花さんに、お届け物です!」

「はい」
オートロックを開ける。
玄関を開けに行こうとするが、足がすくんで動けない。
「ど、どうしよう…怖い……」
(どうしよう…どうしよう…どうしよう…)

躊躇していると、今度は玄関の呼び鈴が鳴り出した。
「あ…来ちゃった…」

何度も鳴っている。
「はい、ちょっと待ってください」
インターフォンに出て蓮花は、俊英のいる部屋に向かった。

ノックを何度もして、呼びかける。
「俊英!俊英!」

俊英が出てきた。
「わりぃ、蓮花。
ちょっとたて込んでて━━━━━」
「俊英!助けて!!」

蓮花は、少しパニックになっていた。
俊英の服を掴み、懇願するように言った。

「は?蓮花!?
どうした!?」

「お願い、俊英!」

「わかった!わかったから、落ち着け!」

俊英は電話の相手に断りを入れ、蓮花を抱き締めた。
「蓮花、大丈夫だから。
ゆっくり深呼吸しろ!」
背中をさすりながら、安心させるように言った。
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