運命の恋を、君と…
恋着
梅雨入りして、ジメジメする日が続いていた。
そんなある木曜日の夕食中。
「━━━━結婚式?」
「あぁ。同僚の」
俊英は、会社の同僚の結婚式に招待された。
「そっか!」
「でさ。
場所はそんな遠くねぇんだけど、泊まりなんだよ。
結婚式は土曜日で、金曜に仕事終わってそのまま電車で向かって、日曜日の午前中に帰る」
「え?そうなの?
じゃあ、明日からいないんだ……」
「急でわりぃ……
ちょうど招待状もらったのが蓮花に再会した時くらいだったから、言うの忘れてたんだ」
「わかった!
寂しいけど、おめでたいことだもん!
楽しんできて?」
「………」
微笑む蓮花に、俊英は不服そうだ。
「ん?俊英?」
何故か不機嫌になった俊英を、首を傾げて見上げる。
「蓮花はさぁー」
「うん」
「なんで、そんな笑顔なの?」
「え?」
「楽しんできて?って、なんだよ。
もっと、言うことあるだろ?」
「え?え?」
「もういい!」
俊英はふてくされたようにベランダに向かい、煙草を吸いだした。
「俊英!!」
「なんだよ」
「なんで、そんな怒るの?」
「怒ってねぇよ」
「怒ってるじゃない!」
「怒ってねぇ!」
「怒ってる!」
「だからぁ!怒ってねぇよ!!」
「………お風呂、沸かしてくる」
蓮花は切なく瞳を揺らし、風呂場に行ってしまう。
「………離れたくないとか、行かないでとか言えっつうの!!
なんか俺だけが、寂しがってるみたいじゃん……!
…………って、そんなこと言われても行かないとならねぇんだが……」
俊英は一人、呟いていた。
風呂が沸き、俊英が先に入る。
浴槽に浸かり、ボーッと考え事をする。
考えることは、もちろん“蓮花”のこと。
「………態度…悪かったよな……俺…」
蓮花が微笑み“楽しんできて”と言ったことに、傷ついた俊英。
もちろん、寂しがったところでどうしようもないが、蓮花にもっと求められたかったのだ。
俊英は風呂を出て、蓮花の元へ向かった。
「蓮花」
「あ、上がった?
私も入って━━━━━」
「ごめん!!」
「え?」
「さっきは、ごめん!
俺、態度悪かった。ごめんな!」
頭を下げる俊英に、蓮花は微笑み“ううん!俊英は悪くないよ”と頭を撫でた。
そんなある木曜日の夕食中。
「━━━━結婚式?」
「あぁ。同僚の」
俊英は、会社の同僚の結婚式に招待された。
「そっか!」
「でさ。
場所はそんな遠くねぇんだけど、泊まりなんだよ。
結婚式は土曜日で、金曜に仕事終わってそのまま電車で向かって、日曜日の午前中に帰る」
「え?そうなの?
じゃあ、明日からいないんだ……」
「急でわりぃ……
ちょうど招待状もらったのが蓮花に再会した時くらいだったから、言うの忘れてたんだ」
「わかった!
寂しいけど、おめでたいことだもん!
楽しんできて?」
「………」
微笑む蓮花に、俊英は不服そうだ。
「ん?俊英?」
何故か不機嫌になった俊英を、首を傾げて見上げる。
「蓮花はさぁー」
「うん」
「なんで、そんな笑顔なの?」
「え?」
「楽しんできて?って、なんだよ。
もっと、言うことあるだろ?」
「え?え?」
「もういい!」
俊英はふてくされたようにベランダに向かい、煙草を吸いだした。
「俊英!!」
「なんだよ」
「なんで、そんな怒るの?」
「怒ってねぇよ」
「怒ってるじゃない!」
「怒ってねぇ!」
「怒ってる!」
「だからぁ!怒ってねぇよ!!」
「………お風呂、沸かしてくる」
蓮花は切なく瞳を揺らし、風呂場に行ってしまう。
「………離れたくないとか、行かないでとか言えっつうの!!
なんか俺だけが、寂しがってるみたいじゃん……!
…………って、そんなこと言われても行かないとならねぇんだが……」
俊英は一人、呟いていた。
風呂が沸き、俊英が先に入る。
浴槽に浸かり、ボーッと考え事をする。
考えることは、もちろん“蓮花”のこと。
「………態度…悪かったよな……俺…」
蓮花が微笑み“楽しんできて”と言ったことに、傷ついた俊英。
もちろん、寂しがったところでどうしようもないが、蓮花にもっと求められたかったのだ。
俊英は風呂を出て、蓮花の元へ向かった。
「蓮花」
「あ、上がった?
私も入って━━━━━」
「ごめん!!」
「え?」
「さっきは、ごめん!
俺、態度悪かった。ごめんな!」
頭を下げる俊英に、蓮花は微笑み“ううん!俊英は悪くないよ”と頭を撫でた。