運命の恋を、君と…
そしてこちらは、俊英━━━━━

「━━━でも、よく決心したよね?」
一心が同僚の肩を叩き言う。

「まぁな」

「でもなんで?
縛りつけられるの嫌いでしょ?」

「うーん…
圧?かな?」

「「「圧?」」」
俊英達が、首をかしげる。

「ほら、同棲してたから、ずっと一緒にいるだろ?
ダチが結婚したって話とか、Yo◯Tu◯eの広告とか……なんかそうゆう“圧”」

「なんか、怖いね…」
「だな…」

「冬澤や祭田は?
二人も、同棲してるだろ?
冬澤は最近だろうが、祭田はもう長いんじゃね?
俺より、長いはず」

「“俺は”したいよ?結婚。
早く俺のもんって形、欲しいもん!」

「じゃあ、彼女が嫌がってんの?」

「うん。
御子りん、まだまだ遊びたーいって言うんだよねー
“圧”かぁー
でもなぁー、それで嫌われたらやだしー
俊英はいいなぁー、婚約中みたいなもんでしょ?」

「まぁな!」
俊英は煙草を吸いながら、余裕の表情で見ていた。

「なんか、ムカつく…」
「そうだな…」

「蓮花ちゃんに相談しようかな~
“二人で”会って、御子のこと相談しよーっと!」

「は?
一心、お前……!!」

「いいでしょ?
二人で会うったって、御子のこと相談すんだしぃ」
「俺も会ってみてぇ!
冬澤の婚約者!」

「はぁ!?
お前等、ふざけ━━━━━」

そこに俊英のスマホが鳴り、蓮花からメッセージが送られてきた。

「え?
あ…!!」
あからさまに、俊英の表情が華やかになる。
すぐに操作して、確認する俊英。

表情が、更に甘くなる。

「蓮花ちゃん、何て?」

【俊英。お疲れ様!
今、少し声聞きたいなって思ったんだけど、忙しい?】

「は?お前には、関係ねぇよ!
ちょっと外出てくる」
メッセージをなぞり、一心達に断り出入口に向かった。


外に出て、すぐに電話をかけた。

『もしもし!?俊英!?』
「あぁ!」

『今、大丈夫なの?』
「あぁ!」

『良かった!
なんか、今朝別れたばっかなのに、会えないって思うからかな?
寂しくなっちゃって』

「そっか!
俺も、嬉しい!蓮花の声聞けるの。
でも声聞くと、会いたくなるな!(笑)
会いに来てー、蓮花ー」

「え……いいの?」

「……………なんてな(笑)」

「え?」

「え?」

「え?今の……」

「は?冗談だからな!」

「あ…そ、そうか…そうだよね……
さすがに、ウザいよね……
ごめんね。
あ、私!行かなきゃ!
御子達と飲んでるの!
じゃあね、俊英。
声、聞けて良かった!
おやすみなさい!
…………あ!羽目外してもいいけど、外しすぎないでね!」

「え?ちょ…蓮花!」

蓮花は、一気に捲し立てるように言って通話を切った。
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