結婚直後にとある理由で離婚を申し出ましたが、 別れてくれないどころか次期社長の同期に執着されて愛されています
『あの由美ちゃんだって結婚したのよ?
純華だって頑張れば結婚できるって!
だからほら、お見合いしましょう?』
母なりに私を心配してくれているのはわかる。
いとこで私より年下の由美ちゃんはよくいえばぽっちゃりで、お世辞にも美人といえるタイプではなかった。
その彼女が先日、結婚したのだ。
おかげで母は、私の結婚に燃えているのだろう。
「はぁーっ」
私の面倒臭そうなため息など気づかず、母は相手の男性について話している。
高校生から母子家庭で育った私としては母の願いを叶えてやりたいところだが、結婚となるとうんと首を縦には振れなかった。
「お母さん。
土曜日は仕事なの。
ごめんね」
母を傷つけないように、遠回しで見合いを断る。
それに、土曜が仕事なのは事実だ。
『仕事仕事ってあんたはそればっかり。
そんなんだから男が寄りつかないのよ』
再び、私の口からため息が落ちていく。
「私はこの仕事が好きなの。
結婚より仕事が大事だから」
『……そういうとこ、父さんそっくりで嫌になっちゃう』
ぽつりと呟いた母は淋しそうで、申し訳なくなった。
『わかった。
土曜のお見合いは断っとく。
でも母さんは純華の結婚を諦めてないからね。
都合のいい日を連絡して』
「はいはい」
純華だって頑張れば結婚できるって!
だからほら、お見合いしましょう?』
母なりに私を心配してくれているのはわかる。
いとこで私より年下の由美ちゃんはよくいえばぽっちゃりで、お世辞にも美人といえるタイプではなかった。
その彼女が先日、結婚したのだ。
おかげで母は、私の結婚に燃えているのだろう。
「はぁーっ」
私の面倒臭そうなため息など気づかず、母は相手の男性について話している。
高校生から母子家庭で育った私としては母の願いを叶えてやりたいところだが、結婚となるとうんと首を縦には振れなかった。
「お母さん。
土曜日は仕事なの。
ごめんね」
母を傷つけないように、遠回しで見合いを断る。
それに、土曜が仕事なのは事実だ。
『仕事仕事ってあんたはそればっかり。
そんなんだから男が寄りつかないのよ』
再び、私の口からため息が落ちていく。
「私はこの仕事が好きなの。
結婚より仕事が大事だから」
『……そういうとこ、父さんそっくりで嫌になっちゃう』
ぽつりと呟いた母は淋しそうで、申し訳なくなった。
『わかった。
土曜のお見合いは断っとく。
でも母さんは純華の結婚を諦めてないからね。
都合のいい日を連絡して』
「はいはい」