結婚直後にとある理由で離婚を申し出ましたが、 別れてくれないどころか次期社長の同期に執着されて愛されています
「いっそ、建ててもいいよなー。
どっかいい土地、なかったっけ?」
タブレットを取り出し、矢崎くんはなにやらやっている。
「えーっと、矢崎くん?」
「ん?
あ、ここの駐車場潰して、新居にするのもいいよな」
ぱっと顔を輝かせ、彼は画面を見せてきた。
そこには地図が表示されている。
「ちょっと聞くけど。
駐車場を潰す、って?」
そこから、理解ができない。
普通の会話ではまず、出てこない言葉だ。
「言ってなかったっけ?
俺、いくつか不動産持ってるの。
ここの駐車場なら上物が立ってないからすぐ潰せるし、場所もいいから新居建てるのにちょうどいいかなって。
住んでみて不便なら、また引っ越せばいいし」
さらりと言われて自分との経済力の違いを改めて認識した。
普段はごく普通の同期社員なので、そのギャップが凄い。
「矢崎くんは御曹司だもんね……」
はぁーっと嘆息とも呆れともつかないため息が落ちていく。
「てか、よく普通のサラリーマンに擬態してるね?
おかげで全然、気づかなかったよ」
御曹司なんて縁のなさそうな牛丼屋とかファストのお店も普通に入っていたし、愛用のボールペンはどっかのお店の開店記念でもらったヤツだし。
それで御曹司だって気づけっていうほうが難しい。
どっかいい土地、なかったっけ?」
タブレットを取り出し、矢崎くんはなにやらやっている。
「えーっと、矢崎くん?」
「ん?
あ、ここの駐車場潰して、新居にするのもいいよな」
ぱっと顔を輝かせ、彼は画面を見せてきた。
そこには地図が表示されている。
「ちょっと聞くけど。
駐車場を潰す、って?」
そこから、理解ができない。
普通の会話ではまず、出てこない言葉だ。
「言ってなかったっけ?
俺、いくつか不動産持ってるの。
ここの駐車場なら上物が立ってないからすぐ潰せるし、場所もいいから新居建てるのにちょうどいいかなって。
住んでみて不便なら、また引っ越せばいいし」
さらりと言われて自分との経済力の違いを改めて認識した。
普段はごく普通の同期社員なので、そのギャップが凄い。
「矢崎くんは御曹司だもんね……」
はぁーっと嘆息とも呆れともつかないため息が落ちていく。
「てか、よく普通のサラリーマンに擬態してるね?
おかげで全然、気づかなかったよ」
御曹司なんて縁のなさそうな牛丼屋とかファストのお店も普通に入っていたし、愛用のボールペンはどっかのお店の開店記念でもらったヤツだし。
それで御曹司だって気づけっていうほうが難しい。