結婚直後にとある理由で離婚を申し出ましたが、 別れてくれないどころか次期社長の同期に執着されて愛されています
手持ち無沙汰になって、枝豆をちまちまと食べた。
「どっちにしろ、結婚して子供がいるのが勝ち組だとしても、私には無理なんだけどさー」
何度もいうが、地味だけならまだしも第一印象が〝怖い〟私は、男性とは縁がない。
矢崎くんが唯一の、男友達なのだ。
「そうか?
純華ってけっこう、可愛いと思うけどな」
「可愛い……」
言われない単語を彼が口にし、頬が熱くなっていく。
それを誤魔化すようにちびちびと届いたお酒を飲んだ。
「……そんなこと言うの、矢崎くんくらいだよ」
「だとしたら、他のヤツは見る目がないんだな」
ふっと薄く笑い、彼がお酒を飲む。
ますます顔が熱を持ち、意味もなく空になった枝豆のお皿に、ひとつずつ殻を箸で摘まんで戻していた。
「ちょっと確認するが」
「うん?」
グラスをテーブルに置き、急に矢崎くんが居住まいを正す。
おかげで、私の背筋も伸びていた。
「純華は結婚、したいのか?」
「あー、そうだねー」
視線が宙を滑る。
したいのかしたくないのかといえば、一度くらいしてみたい。
それに母を安心させてやりたい気持ちもある。
「……したいのは、したい。
ただ、相手が……」
「相手ならここにいるだろ?」
「……は?」
「どっちにしろ、結婚して子供がいるのが勝ち組だとしても、私には無理なんだけどさー」
何度もいうが、地味だけならまだしも第一印象が〝怖い〟私は、男性とは縁がない。
矢崎くんが唯一の、男友達なのだ。
「そうか?
純華ってけっこう、可愛いと思うけどな」
「可愛い……」
言われない単語を彼が口にし、頬が熱くなっていく。
それを誤魔化すようにちびちびと届いたお酒を飲んだ。
「……そんなこと言うの、矢崎くんくらいだよ」
「だとしたら、他のヤツは見る目がないんだな」
ふっと薄く笑い、彼がお酒を飲む。
ますます顔が熱を持ち、意味もなく空になった枝豆のお皿に、ひとつずつ殻を箸で摘まんで戻していた。
「ちょっと確認するが」
「うん?」
グラスをテーブルに置き、急に矢崎くんが居住まいを正す。
おかげで、私の背筋も伸びていた。
「純華は結婚、したいのか?」
「あー、そうだねー」
視線が宙を滑る。
したいのかしたくないのかといえば、一度くらいしてみたい。
それに母を安心させてやりたい気持ちもある。
「……したいのは、したい。
ただ、相手が……」
「相手ならここにいるだろ?」
「……は?」