【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~

 ヴァンが、いきなりうずくまっちゃった!



「ひひっ、バカめ。さっきの釣り針に、即効性の毒をしこんでおいたんだよ!」



 毒!? 

 ヴァンは完全に体から力が抜けたようで、うつぶせに倒れてしまった。

 そんな、ど、どうしよう……。

 とにかく、コズールをヴァンに近づけさせないようにしないと!



「エートの名において、願う。
友よ、エルノックよ、あらわれたまえ」



 ひっそりと詠唱。
 すると、小さな魔法陣から土の系統の小人モンスター、
 ノームのエルノックがあらわれた。



「なんじゃい、エートの嬢ちゃん」

「エルノック、ヴァンのまわりに壁をつくって!」



 コズールは鉄球を引き戻すと、
 手に持っている鎖でもってぶんぶんと鉄球を回し、
 再びヴァンにぶつけようとしていた。



「おお、ピンチじゃのう。了解したぞい!」
< 108 / 303 >

この作品をシェア

pagetop