【完結】お試しダンジョンの管理人 ~イケメンたちとお仕事がんばってます!~
ヴァンが、いきなりうずくまっちゃった!
「ひひっ、バカめ。さっきの釣り針に、即効性の毒をしこんでおいたんだよ!」
毒!?
ヴァンは完全に体から力が抜けたようで、うつぶせに倒れてしまった。
そんな、ど、どうしよう……。
とにかく、コズールをヴァンに近づけさせないようにしないと!
「エートの名において、願う。
友よ、エルノックよ、あらわれたまえ」
ひっそりと詠唱。
すると、小さな魔法陣から土の系統の小人モンスター、
ノームのエルノックがあらわれた。
「なんじゃい、エートの嬢ちゃん」
「エルノック、ヴァンのまわりに壁をつくって!」
コズールは鉄球を引き戻すと、
手に持っている鎖でもってぶんぶんと鉄球を回し、
再びヴァンにぶつけようとしていた。
「おお、ピンチじゃのう。了解したぞい!」